ねえ、欲しいんでしょう？
ほら、言ってみなさいよ。
指先を這わせて　お前の口元まで。

曲線を描いて　気持ちがよいのでしょう？
何が言いたいの？
ほら、はやくしないと　止めるわよ？
「耳元で囁いてあげる。」

毒、毒。流れ出して。
愛、愛。愛なんてない。

唯、唯。昇りつめて。
愛？愛なんていらないのよ。

何処に辿りついたの？
何時間考えたの？
結局の所は　答えなんて無いのだと。


すぐに消えてなくなるわ。
蝶煙（けむり）のようなもの。

「信じている」だなんて
薄っぺらいと気づかれるわよ。
「耳元で囁いてあげる。」

嘘、嘘。涙さえも。
あの頃、夢見た夢も。
優しい、その笑顔の中。
虚しい、偽りの言葉。

赤色、途切れた糸と。
また紡ぐ、繰り替えす意図。
「すぐに代わりが見つかるね。」と。
小さく聞こえたきがするわ。

毒、毒。流れ出して。
愛、愛、愛なんてない。

唯。唯。求めたのは。
造られた恋なのかしら。

毒、毒。流れ出して。
愛、愛。愛して欲しい。

唯、唯。偽りじゃない。

それだけの。愛情でいい。